2014年8月7日木曜日

スカイマーク 成田撤退を検討 茨城県は静観

経営難に陥っているスカイマークが成田空港からの撤退を検討していることが明らかになりました。将来の国際線就航を前提として、競合の激しい成田空港に拠点を展開してきましたが、他の空港より安い運賃を提供しながら搭乗実績は低迷して大きな赤字の要因となっていました。路線縮小により存続を図ってきましたが、国際線就航計画の頓挫と早急な経営再建を迫られていることから成田空港撤退を検討することになったようです。

茨城空港でも厳しい状況にあるスカイマーク社が撤退するのではないかと懸念されていますが、知事は現時点では静観する構え。スカイマーク社とは連絡をとりあっており、路線を維持して欲しいということを考えてくれていると思うとしながら、働きかけを行うことでわずらわせることのないようにしたいとの意向だそうです。

成田空港からの撤退はスカイマーク再建策の第1弾となりそうで、この事自体は評価が得られそうですが、事態の深刻さに対して会社の対応は遅い気がします。
市場ではすでに株価が3割以上下落しており、本当に再建できるのか疑問の声があがっています。個人的には不採算路線の徹底的な運休と高騰する燃油費に見合った適正な運賃値上げを早急に決めるべきだと思っています。今期は最終損益は大幅な赤字になるでしょうが、なんとしても営業利益は確保しなければなりません。
また、資金不足懸念に対しては大幅な増資が不可欠です。新たな支援企業を見つけ出すことと平行して筆頭株主の社長を始め、既存大株主が率先して増資に応えて支える姿勢を示して欲しいです。すでにHISが株を売り抜け出していることもマイナスの印象を与えています。これももたもたしていてはダメです。
資金懸念が後退すれば、金融機関への借り入れもしやすくなるでしょう。700億円の賠償を考えれば、借り入れは1円でも多く必要です。借り入れで対応できない分は数十年単位で分割して賠償することになるでしょうが、その前提として最前で挙げた毎年営業利益を出すことが絶対条件となります。多額の賠償金を支払い、借り入れ金を返済するには途方もない年数がかかるでしょうが、こうなった以上は腹をくくって最善を尽くすよりほかありません。
今は会社がどういった方向へいこうとしているのか見通せません。細かく対応策を発表して破綻懸念の払拭に努めなければ、今後は運航できるのかという不安から利用者離れが起きかねません。

2 件のコメント:

  1. 地方路線を撤退するとリースしている機材を返却しますが、それにも多くの費用がかかります。しかし、一時的に費用がかかっても羽田路線を残し、地方路線は一時撤退したほうが良いのではないでしょうか。会社が持ち直せば再び就航してくれる期待があります。会社がつぶれたり、大手の傘下になればその可能性も無くなります。できるなら神戸、札幌を残して福岡、名古屋だけ休止してほしいですが。早く決断しないと突然破たんするという最悪の結果が待っています。

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  2. 今後、スカイマークが経営を立て直すには、少なくとも
    下記2つの何れかが必須になりますね。

    その1:
    『トラブル起こしまくり経営体質完全改善』と
    『客室乗務員英会話スキル問題完全改善』を
    成し遂げる。

    その2:
    (その1を成し遂げなかった場合、)自社就航路線を
    『欧州(または北米)のセカンダリー空港~茨城空港 路線』
    に転向、上記の路線用にA330-200かB787を導入する。
    (A320系とB737系は航続距離の関係で導入不可。)

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