3人が立候補している茨城県知事選挙でも、初めて茨城空港への直結を検討すると橋本昌候補が公約に掲げています。橋本候補は知事時代に茨城空港への延伸については他県の自治体の問題があるので難しいと否定的でしたが、対立候補の公約にある茨城県内延伸を意識したのかもしれません(県市長会・町村長会は橋本候補支持。対立候補を支援するひたちなか市長など7市町長はいずれも延伸自治体以外)。
つくばエクスプレスは沿線開発が進み、予想をはるかに上回る好調な業績を残していますが、建設時の負債が多く、周辺自治体の悲願である東京駅延伸もまだ計画が進行していない状況です。橋本候補も東京駅延伸と茨城空港直結検討を併記しており、東京駅延伸より先に茨城空港への乗り入れができるとは考えられません。検討というのも現在の首都圏新都市鉄道の枠内で行うのか、茨城県や期成同盟会自治体の増資・出資で費用をまかなうのか、茨城県が独自に鉄道を建設して乗り入れてもらうのかなどよく判りません。また現在建設中の石岡小美玉スマートインターへのアクセス道路が完成すれば東京駅-茨城空港間が現在の1時間40分から1時間20分へ短縮されます。秋葉原-つくば間で最速45分のつくばエクスプレスが東京-茨城空港へ延伸してどのほど時間で高速バスに対し優位になるのか、料金面での劣勢を跳ね返せるのか、果たして本当に収益が見込めるのか(特に土浦~小美玉間)、課題は多いです。
もちろん、将来的に延伸が実現するとなれば、東京や千葉、埼玉からの利用者や海外からの訪日客にとって利用しやすくなるのでしょうし、周辺自治体は何もなかった伊奈・谷和原地区がみらい平駅を中心としてつくばみらい市として飛躍的発展を遂げたように開発が進むかもしれません。いずれにしても茨城の将来を見定めてよくよく議論を深めて検討を進めて欲しいと思います。
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